バージョンアップの裏側を覗くAcrobat 9 新機能の真実

バージョンアップの裏側を覗くAcrobat 9 新機能の真実

Acrobat 9 Proを使う前に知りたいPDFの秘密

 

Adobe PDF差別化に大きく踏み出した
Acrobat 9 Pro新機能の真実とは



 PDFは公開されたファイルフォーマットです。
PDFをスタンダードなファイルフォーマットにしようと目論んで、仕様を公開しました。
仕様書に従えば、Adobeでなくて、PDF作成ソフトやPDF編集ソフトを誰でも作成できます。

 仕様の公開は、諸刃の剣です。
Adobe以外のベンダーがPDF関係のアプリケーションを作成することでPDFの普及に加速度がつきます。
しかし、逆にPDF関係のソフトの販売でAdobeのシェアが低下する可能性もあります。

 Adobeにとって、もっとも脅威となることがありました。
それはMicrosoftがOffice 2007にPDF作成機能を搭載すると案内したことです。
Acrobatのユーザーはそのほとんどが、Officeユーザーです。
というより、Officeユーザーにターゲットを絞って、Officeユーザーにとってメリットのある機能をAcrobatに追加することで、Acrobatは販売実績を築いてきました。
もし、OfficeにPDF作成機能があれば、Acrobatは不要になるかもしれません。

Acrobatは要らない

と考えるユーザーも現れるでしょう。

 Adobe以外のPDFソフトは、廉価なものが大半で、フリーウェアで無償でダウンロードできるものも少なくありません。
Office 2007のように、アプリケーションにバンドルされるPDFソフトもたくさんあります。

 そういったサードパーティ製のPDFソフトではなく、ユーザーがAdobeのAcrobatを選択するためには、Acrobatはサードパーティ製の製品にはない大きなアドバンテージを打ち出す必要があります。
他のPDFソフトになはない差別化がAcrobat 9の新しい機能には大きく反映されています。

 Acrobat 9 ProのPDFバージョンは、Acrobat 8と同じ「PDF 1.7」です。
しかし、PDFの仕様として3つの機能が追加されています。

PDFポートフォリオ
FLASH形式での動画の埋め込み
セキュリティでのAES 256bit対応

です。
サードパーティはPDFポートフォリオに対応するでしょうか。
また、FLASHでの動画の埋め込みにも対応するのでしょうか。
おそらくすぐさま対応した製品をリリースすることはないでしょう。

 PDFバージョンには含まれてはいませんが、Acrobatの下位バージョンと互換性を持たない機能に

Acrobat.com

があります。
「Acrobat.com」はAdobeが無償で提供するサーバです。
「Acrobat.com」を使うことでユーザーは、ファイルをAcrobat.comにアップロードすることができます。
ファイルを共有してチャットしたり、レビュー用としてアップロードしてメールで通知することも可能です。

 Acrobat 9に搭載された新機能の多くは、サードパーティが太刀打ちできないものばかりです。
廉価な価格やアプリケーションにバンドルしているサードパーティが「Acrobat.com」を真似ことは簡単ではありません。

 もう1つの差別化は、ISOによる規格化の推進です。

PDF/X
PDF/A
PDF/E

の3つの規格をそろえ、さらにバージョンが細分化されています。
Acrobat 9 Pro以降のプリフライト機能では、ウィンドウに従ってボタンをクリックするだけで、PDFをPDF/X、PDF/A、PDF/Eに準拠したPDFに変換します。
仕様に合致しない部分はフィックスアップで、強制的にPDFを変換することができます。

 本書ではAcrobat 9で追加された新しい機能を紹介するとともに、新機能が搭載された背景も合わせて解説します。
ファミリーが細分化され、機能が複雑化するAcrobat 9をより的確に活用して頂くために、Acrobat 9ユーザーが手元に置いておきたい内容となっています。

1959年生まれ。
印刷会社で十数年にわたり営業する。
営業の傍ら、自らDTPのオペレータとなり、営業マンにもDTPの知識が必要なことを痛感する。
現在はIllustratorやAcrobat、InDesignの生態を研究し、DTP最強のWebサイト「DTP-S」を主宰する。
インクナブラ代表。
最近のテーマはPDFとCTPとカラーマッチングを極めること。

このページを探し当てた貴方だけにAcrobat PDFに関するとっておきの情報を提供しています。

検索のヒント: Acrobat PDFAcrobat PDF )

<< 情報商材ランキング TOPへ